医学部に入るということ−医学部受験を考えている方へ−

医学部受験は、不景気になると増えます

   
昔から、
「景気が悪くなると資格を取れる職業が人気になる」
と言われています。
   
   

高度経済成長期は、医学部より工学部に人気がありました

    
高度経済成長期は、
「医師」という職業はそれほど魅力的ではなかったようで、
これから経済を支えていくべき技術職や
「工学部」なんかが人気がありました
   
   
工業高校も今のように、
「普通科に落ちる人が行くところ」
ではなく
志を持った成績のいい人が
必死になって目指していくところ
でした

    
    

バブルが崩壊した頃より、医学部が人気に

    

1991年から1993にかけて、
バブルはおわりを迎えます。
    
そこから経済は停滞し
「デフレーション」
が続く時期に突入していきます

   
    
企業が崩壊していくのを目の当たりにして
「企業という肩書をとったら何も残らない」
と感じた人たちが
医学部を目指し始めます
公務員が人気になったのも同じ時期です

    
これは推測なのですが
同時期に法科大学院もでき
弁護士人気も上がりましたが
その後あまっているなどの報道があり
弁護士では安定しないということも
医学部に火がついた一因かと思います
(そして、文系でも編入学ができるようになったので)
    
    

医学科だけでなく看護科などの医療職が人気になります

    

同時期から、
医学科だけではなく
看護学科や作業療法士など
「医療系資格職」
が人気になります
「手に職をつけておけば食いっぱぐれない」
というのが主な理由です

    
確かに
「医療」というのは
「経済がどうか」ということに
左右される仕事ではありません
    
そのため、経済的不安から、
「医療系であれば」
という思いに至るのでしょう。

    
    

医学部受験は本当に人気で、書籍もたくさん

    
昨今の医学部人気は本当に大きいようです
    

    
「医学部受験」で検索すると
100件以上見つかります(Amazon)
    
そのくらい医学部は人気なようです
   
   

注意!医学部は職業訓練校です

    

医学部というのは
医師を目指すための
いわば職業訓練校です

    
    

わたしが入学直後のオリエンテーションで言われたこと

   
わたしが医学部に入学した直後
オリエンテーションで言われたことが
今でも印象的です
    

「医学部は職業訓練校です
あなたがたももし
医師に向いていない、と思った場合
ここではその道は探せないので
すぐに方向転換をすることをおすすめします」

    
そう言われました。
そして実際にそうだと思っています
    
医学部に行って
医者にならず、他のものになる場合
それはかなりアウトローな生き方です

    
    

医学部にはいると自動的に「医師」以外の道は閉ざされる

    
医学部にはいると「医師」以外のものになれません
授業はパンパンに詰まっているので
「教員免許」もとることができません
    
「医学部」で「医師免許」を持っていて
他の職業につこうとした場合
「なぜ医師をしないのか」
といったことを間違いなく聞かれます。

    
    

例外的に医師免許を持って芸人・作家になるひともいる

    
例外的に、外の世界で羽ばたいている人もいます
今も昔も、いるようです
    

・手塚治虫さん
・渡辺淳一さん
・森鴎外
・しゅんしゅんクリニックPさん
・久坂部羊さん
・夏川草介さん     など

    
でも、ある程度名前をあげきれるということは
毎年医師が8000人増えていることを考えると
アウトローであることに変わりありません

(中学受験塾講師とかしてる人もいるようですが・・・)
    
    

例外的な例もありますが、基本は「医師になるため」のところ

     
こういった例外的な例もありますが
基本、医学部は「医師になる」ところです
    
その大前提を
わすれてはいけません

    
    

考えておいて欲しいこと

    

それでは
「医師」を目指す人が
考えていかないといけないことは
なんでしょうか?

    
    

あなたは、なぜ「医師」を目指そうとしているのか

     

あなたはどうして、医師になりたいと思ったのですか?

    
    

どうして、他の職業ではいけないのか

   

どうして他の職業では、いけないのですか?

    
    

迷いがあるならとことん迷おう、悩もう

    
即答できる人は
迷わず医師になる道を選んでください
    
即答できない人は
即答できるようになるまで悩みましょう

    
ここでとことんまで迷う(悩む)という経験は
「医師になる道」を選ばなくても
絶対に役に立つことです

    
    

どうしても「医師」になりたい人は頑張って欲しい

    
どうしても「医師になりたい」という人は
わたしでは力になれることはほとんどありませんが
ぜひその道で、頑張って欲しいです

    
ただ、ひとつ念頭に置かないといけないのは
「なりたい人が全員医師になれるわけじゃない」
ということです
    
わたしの同級生で医学部を目指していても
3浪して入った人もいれば
2浪目で諦めて理工系の大学に行った人もいます
    
絶対に医師になれると
保証された方法は
ないのです

    
    

「医師」になれば安泰という時代は過ぎているかも

    

時代は変わってきています
医師になれば「安泰」ということも、ないかもしれません

     
     

医療訴訟は確実に増えています

    
医療訴訟は、確実に増えています
「自分だけは逃れられる」
などといったことはありません

(むしろその考え方が危険です)

COVID-19のため、開業医は収益激減

    
COVID-19では
「不要不急の外出、受診の自粛」
が叫ばれていました
みなさん、しっかり守られたと思います
    
しかし逆に
普段軽症の人を見ている診療所・クリニックには
閑古鳥がないてしまい
大打撃を受けたという話も聞きます
   
    
診療所が「経営破綻」ということも
今後はありえるのかもしれません

    
「医師なら」「医療系資格なら」安泰という未来
今後は確実ではないかもしれないです 
   
    

ネガティブな面を聞いても「医師」への思いがぶれないか

    
医師になること・医学部に入ること
さんざんネガティブなこと書きましたが
それでも「医師になりたい」気持ちが揺るがない方
    
それならぜひ、医学部を目指してください
それだけの思いがあれば
これからの制度変更や時代の流れを受けても
医師という職業で
やりがいやいろいろなよろこびを
感じていける人かなと思います

    
    

受験の「先輩」として言えること

    
わたしが大学を受験したのは
もう○十年以上前のことですが
なにか言えることがあるとしたら

「医師」になれなくても人生は終わらない

    
もしがんばった結果合格しなくても
医師としての道を諦めなくてはならないとしても
あなたの人生はまだこれからです

    
これから先の人生の方が
ずっとずっと長いです
   
そのときは「医師と同じくらい」なりたいものを見つけて
情熱を注いでください
それだけの情熱があった人なので
なにかやりたいことを見つければ
きっとそこで輝ける人です

    
    

べらぼうに賢い人はむしろ「医師」ではないかもしれない

    
そして「成績がいいから」医学部を目指す人
中にはいます
わたしの学年にもいました
    
でもそういう人は「研究者」になってほしい
医師免許なくても、新しいことは見つけられる
    
そう感じる人にね
今まで何人か出会ったことがあります

ここまで読んでも「医師」になりたいなら

    
さっきAmazonのリンクをあげましたけど
あんな「アンチョコ」本に頼るより前に
勉強してください
    
試験でいい点数をとらないと
合格はむずかしいです
     
    

まとめ

     

まとめ

近年、医学部人気がどんどんあがっています
    
しかし、いまは昔と違い
「医師になったから安泰」
というわけではなくなってきています
    
診療所が倒産することだって、あるかもしれません
    
それでも情熱を持って
「医師になりたい!」
と情熱を傾けてくれる人は
    
ハウツー本を読むより、勉強してください(笑)
    

    
最後には現在、精神科医をしているわたしの
おすすめの本をピックアップして載せておきます
    

てんでバラバラな本ですが
どれも高校生などの受験生に読んで欲しい本です
    
    

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